第6回目のほんのり中医学は「火」と「心」についてです。

五行五臓五腑五竅五味五主五志五華 五季 五穀五色
 爪 春 麦
小腸血脈 顔黍きび
肌肉思憂 唇 長夏/土用粟あわ
大腸皮膚悲哀 皮毛 秋
膀胱骨歯恐驚 髪

五行学説での「火」の五臓は心、五腑は小腸、五主は血脈、五竅は舌、五華は顔、五志は喜、五味は苦味です。

「火」の相生、母子関係にあるものは、母は【木の肝】、子は【土の火】。

相克関係の勝つものは【金の肺】勝たざるもの【水の腎】金を抑制し、水に抑制される

火は熱を生み出し、常に動いている。活動の原動力である。火が消えれば命は絶える。炎熱と上昇の特性をもつ。

心の働き

  • 血脈をつかさどる:血管と心拍をつかさどっている。心が亢進すれば動悸になり弱れば意識が朦朧とする。
  • 神をつかさどる:意識や精神をつかさどると考える。心が止まれば意識はなくなり過度の喜び事での「興奮は精神に異常をきたすことがあるとされる。神経系の機能も担っているとされる。
  • 汗をつかさどる:汗は心の液とされる。特に冷や汗や意識が衰弱しているときの汗と考えられる。
  • 舌に開竅する:心の状態は舌を診ることで把握できる。舌診で舌体の色は血の多少の鑑別において重要であり、舌尖は心を表していて、舌の先が赤いと心に熱があったり、心の機能が亢進している場合があります。
  • 血を赤化する:血は脾胃で食べ物から得た営気と津液が合わさり心で赤くなるとされています。

心の特徴

心は血脈と蔵神をつかさどっています。血脈は血管や血圧、心拍を調節すること表し、「神」は精神や意識のことを示しています。テンションが上がると心拍や血圧が上がり、リラックスすると心拍や血圧は下がります。
心の働きが正常であるには気血が充実し、心気・心血・心陰・心陽がバランスよくあることが重要です。心血が不足すると少ない血を全身に巡らせる為に心拍は早くなります。興奮状態にも心拍は早くなりますが、平常時の動悸や脉飛びは心の機能低下が考えられます。心陰や心血の不調による動悸や不眠、イラつきなどが出る状態を心神不寧といいますがこれは心神が安定してないという意味です。

心に働く生薬

心気を補う生薬:西洋人参、

心血を補う生薬:生地黄、当帰、桑椹、竜眼肉、亀板、朱砂

心陰を補う生薬:麦門冬、百合、亀板

安神に働く生薬:琥珀、真珠

心陽を補う生薬:肉桂、乾姜

開竅薬:牛黄、麝香、竜脳、菖蒲、安息香

心の不調に伴う症状

動悸、寝つきが悪い、悪夢を見る、目が覚めると動悸をしている、血圧が高い、血圧が低い、手足が冷える、意識が朦朧とする、不整脈、めまい、頭痛、意味不明なことを言う、物忘れ

このような症状は「心」の不調が原因で起こることが多くありますので、気になる方はご相談ください。

次回のほんのり中医学は「土」「脾」についてです。